ソーラー・クッカー導入

2011/08/12 1:42 に Yuji MIURA が投稿   [ 2011/08/12 5:03 に更新しました ]
このたび、ソーラークッカー導入を試みた。

さて、ソーラークッカー 【solar cooker】とは、太陽光だけを利用して、煮る・焼く・蒸すなどの調理を行う器具である。太陽光といっても舐めてはいけない。パラボラ型や箱状にした鏡面で太陽熱を一点に集中させるので、十分な加熱がなされる様な構造だ。詳しくは以下のリンクを参照して欲しい。
そして注目すべきことは、ソーラークッカーは熱源に太陽光、つまり薪を使う必要が無い為に以下の様なメリットが得られる。この他メリットとして、ソーラークッカー製造による雇用創出などが挙げられる(もっとも薪の流通に関わる人は失業してしまうが・・)。
  1. 薪(ガス)を買うお金を節約でき、経済的に豊かになる。
  2. 健康にやさしい。室内で調理をすることによる煤や煙の呼吸器障害が無くなる為。
  3. 砂漠化防止(森林保護)になる。
さて、世界中には以下のサイトの様に、様々なタイプのソーラークッカーがある。しかし今回実験に使うのは以下の2機種。日本人の誇りとして「Made in Japan」を選んでみた。尚、足利工業大学・中條教授には「エデュクッカー003」を無償で提供して頂いた。この場を借りて御礼申し上げたい。
早速実験を開始すると、入れ替わり立ち替わり多くの生徒が見物しに来た。そして、いろいろと説明を求めてくる。そこで私は彼らにソーラークッカーの仕組みのみならず、太陽「熱」発電の存在を教えた。発電コスト的には化石燃料を使った火力発電所と遜色ないこと、サハラ砂漠に大規模な太陽熱発電所の計画があることを伝えると、皆一様に驚いてくれた。これをきっかけに彼らの興味が自然エネルギーに向き、将来ニジェール国内で、彼ら自身が太陽熱発電を行う日が来ることを願う次第である。
※現在ニジェールの電力は100%隣国のナイジェリアから買っていて極めて不安定である
因みにオレンジの傘についている白い装置はデジタル温度計。2~10分おきに温度を計測した。測定結果はこちらを参照して欲しい。

試行錯誤しつつ、実験は5回ほど行ったが、最終的には以下の課題が見つかった。
  1. 乾季により砂埃が上空に舞い上がり、日光はさほど強くなかった(右の写真は市内の砂誇りの様子)
  2. ハンゴウに温度計を入れると、隙間できてしまう。そこから放熱してしまうようだった。
    ※温度計をハンゴウの底に敷くとこの問題は解決できるが、正しい温度か不明となる。
  3. やや強めの風が吹くこともあり、
    --実験中もクッカーが水平方向に回転してしまい、何度も光を逃がしてしまった。
    --クッカーが上下逆に転がってしまい、中身を転覆、実験を中断せざるをえなかた。
    --風で冷却されてしまう様だった。
    ※透明の袋に入れた方が熱が逃げず、この問題の対策になった様である。
  4. 現地は砂ばかりで手頃な石もなく、クッカーの固定に困難を極めた。
    ※布袋を仕立てて中に砂を入れることを試したかった
  5. 針金等で固定も試みるべきであったが、帰国間際で工夫する時間が無かった。
今回多くの課題が発見されたとはいえ、成果物は中々の様だった。カレーを作ったが具のジャガイモと人参もフカフカ。同僚と生徒にふるまったところ、大絶賛された。
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